相談内容
遺言書は、財産の分割方法を書くことだけでしょうか。
提案&解決
遺言書を書くことによって、さまざまな願いをかなえることができるのです。
ほんの一部ですがご紹介します。
・特定の人に財産をあげたい
→相続人であれ、第三者であれ、特定の人に財産をあげたいと願うのであれば生前に遺言書を作って
おく必要があります。特に第三者については、遺言書がなければ、その人の手に渡らないと考えたほうが
良いでしょう。また、相続人が配偶者のみのケースも、確実に配偶者へ財産を相続させるために遺言する
ことも必要です。
・葬儀やお墓についての希望がある
→葬儀は身内だけで行いたい、あるいは生前から交友があった人と自分の希望通りのやり方でお別れをし
たいなどはその旨を記載しておきましょう。法的な強制力はありませんが、よほど実現が困難でなければ
故人の遺志を尊重してもらえるはずです。
・献体や臓器提供をしたい
→自分の身体を医療の進歩に役立ててほしい、臓器提供をしたいなどの場合にも、生前にそれらの手続きを
したうえで、遺言書をつくることで確実に実現できるようになります。
・事業を子どもに承継させたい
→法律どおりの遺産分割をすると、株式や事業に必要な財産が分散してしまい、経営が成り立たなくなるという
ことも考えられます。それを防ぐには、遺言書で事業の後継者を指定して株式などを相続させ、他の相続人には
別の財産を相続させることです。
・相続させたくない子どもがいる
→日ごろから暴力をふるうなど、親への態度がひどい子どもについては、相続財産を少なめに指定したり、相続人
から廃除するように遺言することもできます。
・婚姻外の子供を認知したい
→なんらかの事情により生前には認知できなくても、死後に子どもを認知するように遺言することは可能です。
認知をすれば、その子どもは相続人となり、遺産を相続できるようになります。
遺言書を書くだけでは実現ができないものもあります。そのため、生前に準備が必要なこともありますが、以上の
ような願いも残すことができます。